ラーメン屋を開業するには、店舗・厨房機器の導入が欠かせません。店舗・厨房機器は、ラーメンを作る機器だけでなく、サイドメニュー用の機器、レジなども忘れずに用意しておきましょう。
1.どんなラーメン屋にも必ずある!開業時に絶対必要な厨房機器
どのようなラーメン屋にも必ずあるのが、以下の機器です。
*ゆで麺機
*製氷機
*食器洗浄機
*中華レンジ
*寸胴
ラーメン屋を開業する場合には、これらの機器を必ず用意しておきましょう。
1-1.麺をゆでるための「ゆで麺機」
麺を茹でるのに欠かせないのが、ゆで麺機です。ゆで麺機にはさまざまな種類がありますが、まず確認すべきは、都市ガス、LPガスどちらに対応しているか確認しましょう。
また、湯切りザルの数も、ゆで麺機を選ぶうえでは注目すべき点です。
例えば4つしか湯切りザルが入らない、ゆで麺機だと店舗の規模によって、非効率で、お客様の回転が悪くなってしまいます。
湯切りザルは、4つ入るタイプの場合、新品で35万円ほど、中古であれば28万円ほどで購入可能です。
1-2.お冷やお茶に欠かせない「製氷機」
お客様にお冷やお茶といった飲み物を提供する際に欠かせないのが、製氷機です。
製氷機のサイズは25〜220kgまであります。そのなかでも、自分の店舗に適した製氷機を選ぶなら、以下の計算で出た数値を目安にしましょう。
*客席数×1.6
例えば、10席であれば、
*10(席)×1.6=24(kg)
となり、24kgの製氷機が適しています。
製氷機はテーブルタイプ、作業台と高さを揃えられるアンダーカウンターと、製氷ユニット、ストッカーなどの各ユニットが重なったスタックオンタイプの2種類があります。
開店したばかりの小さな店舗の場合は、省スペースのアンダーカウンタータイプがおすすめです。
アンダーカウンタータイプ(25kg)の場合、新品で16万円ほど、中古であれば11万円ほどで販売されています。
1-3.食器洗浄機は5つのタイプから選ぶ
食器洗浄機には、以下のとおり大きく5つのタイプがあります。
*アンダーカウンタータイプ:シンクをはじめとした他の機器と高さを揃えられる
*小型ドアタイプ:中規模の店舗に適している
*ドアタイプ:高い洗浄力で大型店舗に適している
*シャッタータイプ:上部から出し入れ可能で小規模店舗に適している
*フロントローディングタイプ:アンダーカウンターの高さを高めたタイプ
小規模の店舗に適したアンダーカウンタータイプは新品であれば約55万円、中古であれば27〜35万円ほどで購入できます。
1-4.チャーハンを炒める「中華レンジ」
ラーメン屋さんに欠かせないメニューといえば、ずばりチャーハンです。
*チャーハンは火力が強いバーナーで一気に炒めるのがコツ!火力が強いとパラパラの美味しいチャーハンの完成です。
*そんな美味しいチャーハンを炒めるための強い火力を生み出すのが中華レンジです。
*大きさは一口のW600xD600くらいのものからゆで麺機やスープを沸かす寸胴も置けるような一体型になっているものまで幅広くあります。大きいものになれば幅がW2000を超すものあります。
*普通のガスコンロやガステーブルでは再現できない強力な火力を生み出す中華専用のコンロ、中華レンジ!
*メニューにチャーハンを入れたい方は是非是非中華レンジをお買い求めください!
火力も様々ございますので、値段と相談してお買い求めくださいませ。新品で10万円する商品も中古では半額で購入可能なこともあります。
1-5.スープを沸かす「寸胴」
麺と同様に、ラーメンの味を左右するのがスープです。このスープを沸かすために必要な設備が寸胴です。寸胴は、主に以下の素材で作られています。
*アルミ製:熱伝導率が高く手入れも簡単
*ステンレス製:耐久性・耐食性に優れているも熱伝導理がやや低い
*モリブデン鋼:酸性に強く丈夫でサビにくい
これら素材の違いに加えて、サイズにも着目しましょう。ラーメンのスープを煮る場合、深さ30cm前後で40人前程度、60cmで300人前が目安とされています。その後、繁盛店になることも考えると、大きめの寸胴を複数用意しておきましょう。
寸胴は、新品のアルミ製(54cm)で7万円ほど、中古は状態によりますが、1万円で購入も可能です。
2.ラーメン以外のメニューも提供する?サイドメニューによって導入が必要な厨房機器
ラーメン屋は、ラーメン以外にもチャーハンや餃子といった定番のサイドメニューはもちろん、唐揚げやスイーツを提供することもあります。これらのサイドメニューを提供するためには、専用の厨房機器を揃えましょう。
2-1.チャーハンやライスには炊飯器が必須
チャーハンやライスを提供するには、炊飯器が欠かません。1合でおおよそ2人前ですので、ラーメン屋であれば、1枡(10合)の炊飯器を複数用意しておきましょう。1枡の炊飯器は新品で2万円ほど、中古であれば1万円でも購入可能です
2-2.餃子を提供するなら餃子焼機が便利
餃子をサイドメニューとして提供する場合、通常の鍋でも調理は可能ですが、ガス式の餃子焼機があれば、一度で大量の餃子が焼きあがります。新品の場合は6万円ほど、中古の場合は2万円ほどで販売されています。
2-3.唐揚げにはフライヤーが必須
唐揚げを提供する場合は、専用のフライヤーを用意しましょう。フライヤーの場合、リットル数で費用が変わる傾向にあり、容量14リットルの新品であれば、11万円ほど、中古であれば7万円もせず購入できます。
3.レジでお会計?それとも券売機で食券を購入?お店の方針次第で導入が必要な設備
開業するお店の方針によっても導入する機器は変わってきます。直接お客さんと会計を行うならレジ、金銭のやり取りを省略するのであれば、発券機、お冷をセルフサービスで提供するなら、冷水機といったように、どういった店作りをするか決定してから、それに必要な機器を購入しましょう。
3-1.POSレジで業務効率化がはかれる
ラーメン屋のレジというと、お会計時に料理や商品の金額、売上を入力する、キャッシュレジが多く見受けられます。ですが、POSレジであれば、商品の値段を事前設定しておけるため、打ち間違えが防げるだけでなく、売上をリアルタイムで把握できる、売り筋商品を把握して食材ロスを減らせるといったメリットがあります。
POSレジは新品で100万円、中古で40万円ほどです。
3-2.発券機であればレジミスの心配がない
発券機は決められた金額を投入することで、券が発行されるため、金銭誤差が発生するリスクがありません。発券機のなかには、現金に加えて電子マネーにも対応しているものもあります。現金のみ対応の発券機は新品で80万円、中古であれば40万円ほどで購入可能です。
4.新品・中古・リース、ラーメン屋開業時の初期費用が一番抑えられるのは?
ラーメン屋を開業する際の厨房機器は、新品、中古、リース、いずれかの方法で揃えます。リース、中古の場合、初期費用こそ安くすみますが、月々のランニングコストや経年劣化による修理、買い替えなどが発生します。そのため、初期費用が高くとも、長期的な視点で考えるとコストパフォーマンスの良い、新品購入も視野に入れておきましょう。
5.開業直前に慌てて失敗しないために…。ラーメン屋の設備・厨房機器は早めの準備を!
ラーメン屋にとって、ゆで麺機や寸胴は大切な機器です。そのため、店舗・厨房設備はじっくり選びましょう。多額の初期費用を投入したにも関わらず、すぐ買いなおすということにならない為にも、早めに設備の準備に取り掛かりましょう。